度々、患者さんから「粉薬が飲みづらいのですが、よい飲み方はないですか?」という問い合せをいただきます。
飲めない理由は色々あると思いますが、代表的原因別の対処法を紹介します。
① 薬が口に残る・・口の中に3分の2程度の水をため上を向き、その上に薬を入れ沈みきる前に飲み込む。
② 味やにおい・・・舌に直接触れないようにオブラートやゼリーに包むか、味の濃い食べ物(チョコレートアイス、
ヨーグルト、カレーライスなど)に混ぜる。
③ ザラザラ感・・・白湯(40度くらいのお湯)30mlに完全に溶かす。
①がうまくできるとストレスなく粉薬を飲めるようになります(^-^)
【補足】正しいオブラートの使い方
オブラートはでんぷんの膜でできているため水に入れると柔らかくなる性質があります。オブラートに
薬を適量包み、小さくたたみコップの水の中に入れて10秒くらい揺らすとゼリー状になります。
これを水と一緒に飲み込むと喉につっかかったり、薬が口の中に残ったりすることはありません。
薬の量が多い場合は何回かに分けてください。
【豆知識】粉である事には意味があります。粉薬は水に溶けるスピードが錠剤より速いため、素早く腸管粘膜
から吸収され効果を発揮します。また、粉薬と同成分の錠剤にするためには添加物やコーティング剤が
必要なため、多くの錠数を飲む必要があります。粉薬の方が全体量として飲む負担は少ないのです。
それに加え、細粒は計量・分配・混合がしやすく、一人ひとりに合った用量調節や配合がしやすいことも大きな利点です。